冬場の乾燥した環境では、ちょっとした火種があっても火事につながるおそれがあります。
暖房器具や調理器具などはもちろん気をつけなければならない対象ですが、電気を使うものは、全てが注意対象だと考えている人はあまりいないようです。もちろん普通に使っていれば問題はありませんが、断線や接触不良などの故障状態になっているものは、ショートして火花が発生することがあります。配線ダクトにしまわれているケーブルでも発生することがあり、樹脂でできているものは発火して火事の原因になるおそれがあります。そのため購入時に気にしておいた方が良いのがUL規格の表示です。
UL規格はいろいろな安全性に対して要求事項を決めていますが、配線ダクトについては、消火のしやすさについての程度が適用されています。消火のしやすさとは、発火してもすぐに火が消えることを意味していて、火事の予防にとても重要な指標になっています。配線ダクトの中でショートが発生して、樹脂で発火したとしてもすぐに消火してしまえば、他に燃え広がる心配がありません。
ダクト内だけで終わるため、ある程度の安全性が確保できます。ただし、その性能は永久的に続くわけではなく、一度発火したものは交換する必要があります。急に使えなくなったものがあるときや焦げ臭い臭いがしたときは、見過ごさず場所を特定して交換するようにしましょう。定期的に目視点検するのも、予防措置となって効果的です。